指導者というものは、いろいろなかたちでみずから信じるところ、思うところを人びとにたえず訴えねばならない。と、同時に大切なのは、そのことを自分自身が身をもって実践し、範を示すようにつとめていくことであろう。“百日の説法屁一つ”ということわざもあるように、どんなにいいことを説いても、その成すところがそれに反していたのでは、十分な説得力は持ち得ない。
もちろん、力及ばずして100%実行はできないということもあろう。というよりそれが人間としての常かもしれない。しかし、身をもって範を示すという気概のない指導者には、人びとは決して心からはしたがわないものである。