【六 有】
万世(ばんせい)の為に太平を開くの語で名高い
宋初の碩学張横渠(ちょうおうきょ)の説。
その達見深識に敬服する。
(一)言に教有り。(言葉には人の道の教え)
(二)動に法有り。(行動は礼に適う)
(三)晝(ひる)に為す有り。(昼は有為な働き)
(四)宵(よる)に得る有り。(夜は読書の学び)
(五)瞬に養有り。(射には修養)
(六)息に存有り。(学問は呼吸の如く)
瞬・養有りは、先ず瞬(まばた)かざるを学んで而(しか)る後、
射を言うべし(列子・湯問)でわかる。
息・存あり。学記に四焉即ち蔵焉・修焉・息焉・遊焉を説いている。
学問が息と同じになることである。
達人の息は静かに深い。