【日本精神とは】
日本精神は、
山鹿素行【やまがそこう】先生が
『中朝事実【ちゅうちょうじじつ】』の後に
チャンと論じているように、
異民族文化を自由に摂取して、
これを日本化する上において
天縦【てんしょう】の神聖をそなえている。
中国の言葉でいうならば
「鼎新【ていしん】」という言葉がある。
鼎がちょうど、いろいろ食物の材料を入れて、
それを煮て一つの料理にすると同じように、
道というものは自由な造化力
でなければならない。
できるだけ自由にものを包容して、
それを新たに造化する
のでなければ道ではない。
日本精神はそういう鼎新力、
天縦の神聖を確かに
世界のあらゆる民族に比べて、
最も豊富に持っている。