安岡正篤一日一言 2018年10月01日(月曜日)

【学道箴規】
一 賢を尊び道を慕い
  恥を知る者入るべし。

  自負して信ならず慚愧する所
  無きは容【ゆる】さず。

二 天下の為に心を立て、
  生民の為に命を立て、

  万世の為に太平を
  開かんとする者入るべし。

  徒に慷慨激越なるは容さず。

三 不遇をかこつべからず、
  一生安穏に道を楽しむを
  得ば足れりとすべし。

  凡そ大丈夫ならん者地下百尺に
  埋もる覚悟あらずんば
  大事を成すに足らざるなり。

四 道友は乳水の如く和合し互に
  明徳を明らかにすべし。

  骨肉の敬愛すら
  異族に比すべからず。

  況んや学道の兄弟に於てをや。

五 礼を重んずべし。
  狎侮【こうぶ】の交あるべからず。

六 人を責むべからず。
  毎【つね】に自ら省るべし。

  たとえ人を責むとも
  人を憎むべからず。

七 古より聖賢寸陰を惜み、
  高僧万縁を棄てし心を学ぶべし。

  半世を酔夢の中に過さば
  後悔臍【ほぞ】を噛むとも及ばじ。

  尤も暮夜長く雑鬧【ざっとう】
  の巷を彷徨するが
  如きことあるべからず。

  たとい出づることありとも、
  速に帰りて青灯の下古教照心すべし。

  晴昼閑あらば花木の栽培に力め、
  抱甕灌蔬【ほうおうかんそ】すべし。

八 行往坐臥須く安詳なるべし。
  粗暴は 学道の
  純熟せざるを以てなり。
  恥ずべく、 悲しむべし。