【國という字】
國という字は元来「或」(在る・存在する)という字を書きまして、
或の下の一は大地、口は占拠・領域、
戈は武力を表している。
即ち一定の土地を占拠して、
それを武力で守っておるのが或であります。
国・領土というものは武力を以て防衛して、
初めて存在することが出来るということです。
だから或をあると読んで、存在する意味に使う。
ところがその存在は、外から武力の強い者が侵略して来ると、
どうなるかわからない。
それであるいはと疑問に読む。
又そういう或(くに)があちらにもこちらにも出来ますから、
自然に外ワクの口がついて、
國という字が出来たわけであります。
今日も武力のない国というものの存在は甚だ疑問である、
ということに少しも変化はありません。