安岡正篤一日一言 2018年08月11日(土曜日)

【師友を求める心】

 我々の人生が真に確立し、
 もはや惑うこともなくなるまでには、
 到底自分の独力でなし得られるものではない。
 それには我々の天稟【てんびん】が余りに貧弱で
 無力で下根【げこん】である。
 我々は常に権威ある人格、品性、気魄、
 才能に接触し誘掖【ゆうえき】され陶冶【とうや】されて、
 はじめてようやく自己を充実し洗練し向上させることができる。
 この厳粛な事理を閑却し、蔑視【べっし】する者は、
 必ず人生に退転し、迷惑し、
 顛倒するの愚に終わらねばならない。
 故に精神的権威を求める心、換言すれば師友を求める心は、
 我々の胃の腑が食を求めるように、
 我々の魂に最も根本的な要求である。