【職業の意義】
我々が依(よ)って以(もっ)て衣食しつつ、
これを通じて何等か社会の進運を
亮(たす)けてゆく手段を職業と言う。
例えば、ここにある村の小学校に勤めている
一人の真摯(しんし)な訓導がある。
彼は小学教員という職業によって衣食しつつ、
この職業を通じて、彼の属する各社会すなわちその小学校、
その村に貢献しているのである。
それは同時に大なり小なりその府県、
引いては国家という大社会の進運をも亮けている。