安岡正篤一日一言 2018年04月08日(日曜日)

【四 患】

 うき世の人の そらごとを あつめて
 埋(う)めてみるならば 浅くなりなん 天の川
 河東節(かとうぶし)の文句である。
 国家の重患(じゅうかん)の第一は
 偽が行われることだ。
 後漢末の碩学荀悦(じゅんえつ)の指摘する所。

 偽の なき世なりせば いかばかり 
 人の言の葉 嬉しからまし
       (「古今集」読人しらず)
 この頃の世の中も最も悪いことは
 万事偽で固めることではないか。
 その次に私曲(しきょく)と
 放埒(ほうらつ)と奢侈(しゃし)。
 荀悦はこれを国の重患としている。(申鑒)