松下幸之助翁のお話 3月 5日 庄屋と狩人ときつね

昔のたとえ話に庄屋と狩人ときつねの話がある。狩人は庄屋の前ではかしこまっている。しかし庄屋はきつねにばかされる。きつねには弱い。そしてきつねは鉄砲で撃たれるかもしれないから狩人はこわい。結局この中で誰が偉いとも何ともわからない、という話である。

私は今日でもこの話は生きていると思う。勝負に勝つ人が偉いのでも、負ける人が偉くないのでも何でもない。教育する人が偉いのでもないし、教育を要する人ができが悪いのでもない。それぞれやっぱり一つの生きる姿である。そう考えれば、喜んで人に協力することができるし、また協力を受けて仕事ができるのではないかと思うのである。