松下幸之助翁のお話 1月18日 水道の水のように……

加工された水道の水は価値がある。今日、価値あるものを盗めばとがめられるのが常識だが、通行人が門口の水道の栓をひねって存分に飲んだとしても、とがめたという話はきかない。直接、生命を維持する貴重な価値ある水でさえ、その量があまりに豊富であるゆえに許されるということは、われわれに何を教えるか。

それは、すなわち生産者の使命は貴重なる生活物資を、水道の水の如く無尽蔵たらしめることである。いかに貴重なるものでも、量を多くして無代に等しい価値をもって提供することにある。

われわれの経営の真の使命はまさにここにあると思うのである。