安岡正篤一日一言 2018年01月15日(月曜日)

【善 学】

 凡(おおよ)そ学は能(よ)く益すに非ざるなり。
 天性を達するなり。
 能く天の生ずる所を全(まった)くして
 之を貶(へん)することなき、
 是(これ)を善く学ぶと謂う

 これが、東洋本来の学というものに対する
 基本的な、本質的な考え方です。
 この場合の益は、ただのえきするという意味ではなくて、
 付け加える、増すという意味であります。
 学というものは、何か付け加えるというような
 方便的、手段的なものでは決してない。
 そもそも元来持っておる、
 生まれつき具(そな)えておるものを発達させるためのものである。
 天の生ずるところ、親の生んでくれたところを全くして、
 それをおとさない、いい加減なことにしない、
 というのが善学、善く学ぶと言うのである。