安岡正篤一日一言 2018年01月08日(月曜日)

【良心の曙光】

 万物の霊長である人の子は、
 父母の膝下にだんだん成長するに随って、
 精神生活が芽ぐんでくる。
 乳でもない、菓子でもない、
 慈愛の言葉でもない、ある不思議なもの、
 何とも言えぬ神秘な厳粛なあるものを要求してくる。
 あたかも暁の光が夜の暗(やみ)と沈黙(しじま)とを破るように、
 我々の自覚に世界が現れ、人生が発見され、
 生活―道ということが考えられる。
 換言すれば、生きる上に何らかの意味と力とを要求するようになる。
 かくの如き心のはたらきを、
 我々は「良心」とか「道心」と名づける。