松下幸之助翁のお話 12月24日 時を尊ぶ心

以前、ある床屋さんに行ったとき、サービスだということで、いつもなら1時間で終わるサンパツを、その日は1時間10分かけてやってくれた。つまり、床屋さんはサービスだということで10分間も多く手間をかけてくれたというわけである。そこで私は、サンパツが仕上がってから冗談まじりにこう言った。

「君がサービスしようという気持は非常に結構だと思う。しかし、念入りにやるから10分間余分にかかるということであっては、忙しい人にとって困るようなことになりはしないか。もし君が、念入りに、しかも時間も50分でやるというのであれば、これはほんとうに立派なサービスだと思うのだが……」