安岡正篤一日一言 2017年12月02日(土曜日)

【一期一会の精神】
 一期一会とはすなわち一生涯に一度会うことで、
 風炉の前に主客が端座する時、

 その時今生【こんじょう】において
 これ限りかも知れぬ、

 人命というものは朝露のごときものである、

 朝あって夕を図ることができぬ、

 ここで会えば復た会うことは
人間として期することができぬ、

 今生にこれを限りと思う気持ちになる。

 そこで汲むと人間はふざけた心、

 雑念というものが悉【ことごと】く
 脱落して真心が現れる。

 その真心をいうのが
 あの一期一会の有名な精神であります。
 こうなりますと、
 茶を飲むということは物質的問題にあらずして、
 深遠なる悟道【ごどう】の問題であります。