安岡正篤一日一言 2017年11月14日(火曜日)

【主 婦 ②】
 婦人にとっては、
 あり余る金を持った家を除いては、
 安息所というものが無い。

 職場から解放された連休も、
 掃除や、洗濯や、修理や、
 子供の世話に使われる。

 彼女の肩にはいつも仕事がかかっている。

 その上相当の身だしなみとか、
 心の修養とかの努力を加えねばならない。

 実に一刻の暇もない。

 然しその報いもあらたかである。

 僅かの金と、多くの勇気があれば、
 立派な婦人は数日の中に、
 あばら家を一変して最も住み心地の
 好い場所にすることができる。

 そこで働くことと愛することとが渾融している。

   ――A・モーロア「知と愛の生活」より。