安岡正篤一日一言 2017年11月12日(日曜日)

 

【不老の秘訣】

 我々人間はとくに肉体の
 老衰には敏感であるが、
 案外精神の老衰には
 気づかぬものである。

 気づいても当然の事として、
 反省したり、
 振起【しんき】する努力を
 怠りがちである。

 古来医学の専門家は、
 人間いくら年をとっても、
 否【いな】年をとるほど、

 学問や芸術や信仰に
 情熱を抱き続けることが
 不老の秘訣であることを
 切論している。

 学芸・信仰・事業等に
 感興を失わず、
 情熱を抱き続ける老人こそ、
 不老の特権階級である。

 徒【いたず】らに不老長生の
 薬を求めたり、

 苦難を恐れて安逸【あんいつ】
 を貪【むさぼ】る人間は
 養生の道を錯誤しておるものである。