安岡正篤一日一言 2017年10月25日(水曜日)

【明治と大正】
 明治・大正・昭和を通観しますると、
 何といっても明治という時代は
 少なくとも真剣でありました。

 同様にスターリンがソ連を支配して
 いろんなスローガンを出し
 「追いつけ! 追い越せ!」
 と盛んに国民を叱咤【しった】
 激励をしたことを
 ご記憶の方もあろうかと思います。

 また中共の毛沢東は
 「大躍進」の号令をかけましたが、
 このスターリン、毛沢東の両者とも
 素直に申しますと
 甚だ不成績であります。

 これらにくらべて我が日本の
 明治の歴史をみますと、
 遅れていた西洋文明、
 科学文明を発達させるため
 
 「追いつき、追い越せ」の国民運動が
 世界の奇蹟といわれるような
 成功を収めました。

 ところが大正時代は
 どうであったかと申しますと、
 疲れたり、ゆるみがでたりという
 好ましくない現象が起こっております。
 特に第一次世界大戦によって、
 大した努力もしないのに、
 いわは漁夫の利をしめる立場で
 好景気に恵まれ、
 金もうけができまして、
 札びらが全国に舞うようになりました。
 これが日本を非常に堕落させました。