松下幸之助翁のお話 10月 7日 体力と気力と経験

人間の体力というものは、三十歳前後が頂上であろう。一方、気力ということになると、私の常識的な体験から言えば、四十歳ぐらいが最高になり、これを過ぎると、次第に衰えてくるのではなかろうか。もちろん気力は落ちても、立派に仕事はできる。というのは、それまでのその人の経験というものが、その気力の衰えを支えるからである。

それと、もう一つは先輩として尊ばれ、後輩たちの後押しによって、少々困難なことでも立派に遂行できるようになる。こうした力が加わるからこそ、歳をとって気力、体力ともに若い人たちにとてもかなわないようになっても、支障なく仕事が進められるのではなかろうか。