松下幸之助翁のお話 10月 1日 法治国家は中進国

今日、法治国家というのは、だいたい先進国ということになっていますが、私は法治国家は真の先進国とは言えないのではないか、という気がします。是非善悪が何でも法律で決せられる法治国家は、いわば中進国であって、真の先進国、文明国とは、法律がきわめて少なく、いわゆる法三章で治まっていく国、それだけ国民の良識が高い国ということではないかと思うのです。

とすれば、真の先進国になるためには、やはり国民の良識の涵養というものを大いにはかっていかなければなりません。そのことに成功しない限りは、先進国にはなれないのではないかと思うのです。