松下幸之助翁のお話し 9月 7日 徳性を養う

人間が人間を動かすことは、なかなか容易ではない。力で、あるいは理論で動かすことも、できないことではない。しかしそれでは何をやっても大きな成功は収められまい。やはり何といっても大事なのは、徳をもっていわゆる心服させるということだと思う。指導者に人から慕われるような徳があってはじめて、指導者の持つ権力その他もろもろの力も生きてくる。

だから、指導者はつとめてみずからの徳性を高めなくてはならない。力を行使しつつも、反対する者、敵対する者をみずからに同化せしめるような徳性を養うため、常に相手の心情をくみとり、自分の心をみがき高めることを怠ってはならないと思う。