安岡正篤一日一言 2017年08月23日(水曜日)

【胆 力】

 吾々はいくら智慧があっても、
 学問があっても、
 個人と個人との日常生活の細やかな問題の
 決定一つつかぬことが多い。
 偉い学者といわれる人がつまらぬ一瑣事に捉われるということは、
 つまり知識と見識が違うからで、
 従って見識というものは一つの決断力であり、
 これは人生においては直ちに行為となって現れなければならぬ、
 決断は同時に行でなければならぬ。
 従って見識は実践的でなければならぬ。
 ところが見識が実践に入るには又ここに一つの勇気が要る。
 この実践的勇気を称して、
 古来最も民衆的な言葉でいうと、
 「胆力」と申します。