安岡正篤一日一言 2017年08月15日(火曜日)

【八字を去る】

 呂新吾が自分はもとより人を救うために
 次の八字を去りたいというておる。
 第一は「躁心」――がさがさと落着きがない心。
 第二は「浮気」――うわついた気。
 第三は「浅衷」――浅はかな心。
 かつてマッカーサーが日本に進駐してきた時に、
 〝日本人の精神年齢は十二歳だ〟といって
 大きな反響を呼んだことがありますが、
 この頃は日本人ばかりでなくアメリカをはじめとする
 世界の文明国人がだんだんそういう風になってきて、
 中にはそれより二歳も低い十歳だとする厳しい説もある。
 そういうことを思い出すとこの浅衷の話は一入感が深い。
 第四は「狭量」――度量がせまい。
 この八字四句を去らなければ人間は救われないというのであります。
 そして更にそのためには、
 とにかくこの騒音・騒乱の世界及び人間として「旨静【しせい】」
 ――静を旨とせしめなければいけない。
 そうすれば人間の精神・生活に「閑暇」
 ――ゆとりができるという。